暮らす実験室 IKI の市原史帆です。
私たちは2017年に、ここ大分県竹田市に家族4人で移住してきました。
住んでみたからこそわかる、竹田があります。
今回は、竹田についてはなにも知らないという方向けに、竹田の町を紹介しようと思います。
- 竹田って、どんな町なの?
- どこか田舎町への移住を考えている
- 二拠点生活生活もいいよね〜
- 九州でどっかおもしろい町ない?
一つでも当てはまる方、必見です。
「九州のへそ」にある小さな町、竹田
大分県竹田市は九州のまんなかにある、人口約2万人の小さな町です。
空港からも80分と遠いし、大分市へも1時間と不便っちゃ不便です。
でも、どうしてだかこの町は、今「おもしろい人が集まってきてる」「なにかが起こりそう」とささやかれてます。
誰に!?(笑)
ってつっこまれそうですが、実際私も、移住の下見旅行をしている時に、福岡県庁に勤めている方から「今、移住先として熱いのは、竹田だよ」と言われて、竹田に足を伸ばしたんです。
そんな大分県竹田市。どんな町なんでしょう。
この記事の前半では、竹田の基本情報を紹介します。
- ユネスコエコパークの大自然
- 歴史を感じさせる町並み
- たくさんの温泉
- 湧水天国。水がいい
- 肉も野菜も米もおいしい。
後半は竹田に今なにが起こってるのか。
- 「何かをやりたい」人が多い
- アートがさかん
- 古いものと新しいものの融合
- おいしい店がたくさん
こんな感じで、お届けします。
大分県竹田市の基本情報
ユネスコエコパークの登録、世界レベルの大自然
山あり、草原あり、川あり、滝あり。
竹田の町をドライブすると、驚くほど雄大な景色にあふれています。
それもそのはず。
竹田も含む、祖母・傾・大崩山系は2017年にユネスコエコパークに登録。
少し車を走らせれば世界レベルの自然に触れられるのです。
語るより見てもらった方が早いですよね。
この動画、すごくいいのでぜひ。
あと、個人的におすすめは川。神原に流れる青く澄んだ川は、流れも穏やかで、浅く遊びやすい場所が多いです。
歴史を感じさせる町並み
竹田好きな人には京都好きな人が多い気がします。
それには理由があって、ここ竹田の城下町は江戸時代に大阪からやってきた中川氏が、京風を意識して作った町だそう。
武家屋敷通りを含む通りが、碁盤の目に走ってて、なんとなく趣きが京風。
しかもコンパクトだから、お散歩にぴったり。
岡城跡も見逃せません。
「え?跡って、お城もうないの?どこがいいの?」と言うなかれ。
美しい石垣。
ところどころ崩れていたり、木の根が張り、自然と一体化している感じが、時の痕跡を感じさせてなんとも言えないのです。
NHKで放送された 『日本「最強の城」スペシャル「第3弾」』で、竹田市の岡城跡は最強の城に選ばれています。
気分で泉質を選べる。多様な温泉
東京に住んでいたころは、温泉にそんなにちがいがあるなんて知らなかったし「ここの泉質はなんちゃら」と言う人を、本当にわかってんのかな、かっこつけてるだけでしょ、とうさんくさい気持ちで見るくらいでした。
ごめんなさい。竹田に移住してきて、温泉の泉質のちがい、当たり前に語るようになりました。
だって、それくらい、大分県竹田市にはいろんな泉質の温泉があって、明確にそれぞれの温泉のお湯は香りも、色も、肌触りも、温度も、あったまり方もちがうんですもの。
特に有名なのは、長湯温泉の炭酸泉。ラムネ温泉は、肌の表面にラムネのようにつぶつぶと空気がついておもしろいですよ。
水がきれいで、おいしい。
竹田には、あちこちから湧水がわきでています。
しかもすごいのは、硬水の湧水もあるってこと(日本の水はほとんど軟水です)。しゅわしゅわ泡立つ、天然の炭酸水もあります。
手作りの酵素シロップを、天然の炭酸泉で割って飲む…なんて午後を想像してみてください。
夏場には空っぽの水筒を持って出かけ、あちこちの湧水で水をくみます。
あらゆる食材の宝庫
大分県竹田市は、農業が盛んです。
肉も、たまごも、野菜も、米も、たいてい竹田産が手に入る。
特に有名なのは、日本一に輝いたおおいた和牛。もちろん、毎日は食べられませんが(笑)でも、都会で買うより、本当に安く買えるんです。
無農薬や有機の農家さんもたくさんいます。
私たちは知り合いになった農家さんに連絡をして、お米や野菜の詰め合わせをよく届けてもらっています。
今週はあの人、次はこの人、と知っている人がていねいに作った野菜を、年間を通して食べられる。おいしいのはもちろん、それ以上の、食の味わいをいただいています。
基本情報はこのへんで。
住んだからこそ知った竹田の姿をどうぞ。
竹田の今。この田舎町になにがおこってる?
「なにかやりたい」ひとが多い
竹田は移住者が多いと言われます。ただ、単純な人数でいうとそう多いわけじゃないんですよね(日田市とか豊後大野市の方がずっと多い)。
竹田の特徴は、移住者がめだつってことなんじゃないかと思います。
なんでかっていうと、自分で何かしたいという人が多いから。
私が移住の下見旅行にきた時に、市の担当の方に言われたのは「単に、のんびり田舎暮らしをしたいって、竹田を選ぶ人は少ないです」ってこと。
ほんとにそうでした。
第二の人生はスローライフでと、畑仕事して、のんびり料理して、という人はあまりおらず、自分でものづくりしたり、お店したり、町のため、未来のための活動したりという方がたくさんいます。
私は、竹田の魅力はまさにここだと思っています。
アーティストだらけ
アーティストや作家さんがほんとうに多いです。
陶芸、絵画、竹細工、布作家、革製品、染物…。
市がアーティストや作家の活動を支援していたというのも理由のひとつです。
アートイベントも多く、作家さんやアーティストと、カジュアルに触れ合う機会があります。
竹田に移住してからは「何かプレゼント買いたいな」とか「財布が欲しい」とか「お茶碗が割れたから買い足したいな」という時、どこに買いに行こう、ではなくて、誰のものにしよう、誰に作ってもらおうという発想になるようになりました。
物を手に入れることが、消費ではなく、つながりになるんです。
古いものと新しいものの融合
竹田は、古いものが魅力的な状態で残っている町です。
そして今、古いものを、今の目的に合わせて手を加えリノベーションした空間も増えてきています。
その古いものと、新しいものが混ざり合う感じが、町の大きな魅力になっています。
例えば、手が加えられていない昔からのものの代表は、岡城跡ですね。
ていねいに、古いものが守られている場所が、武家屋敷通りや、老舗和菓子屋さんの但馬屋さん、塩屋さんなど。
最近では、築200年の御客屋敷という文化財指定された建物を使って月照楼というカフェもオープンしました。
そして、古いものをリノベーションしているのが、イタリアンレストランリカドだったり、パン屋とゲストハウスが入ったイミルバだったり。
あ、元ヤンマー店舗が大変身、la vien flureというお花屋さんもできました。
その他、昭和から商いが続く、おじちゃんおばちゃんたちがするお店もたくさん。どこもいい味だしてます。
おいしい店がたくさん
田舎町って、都会に比べると、レストランの選択肢が少ないことが多いじゃないですか。
竹田も数としてはそりゃあ少ないです。でもね、繰り返しますが人口2万人の町としては、かなり幅広い飲食店があると思います。
城下町だけでも、ミシュランビブグルマンに選ばれたレストランが2つもあるってのも、すごいと思いません?
フレンチレストランシャンピは、地元の食材を使った、華やかなのに、素材の味を生かした料理が楽しめます。女友達とのんびり話したい時はここのランチで決まりです。
さっきも紹介した、イタリアンレストランリカドは、竹田を愛するマスターのしゃべりがまず最高。
そして、味もめちゃくちゃおいしい。燻製卵を使ったポテサラ、手作りベーコンに、湧水で茹でたもちもちパスタなど、毎回食べたいものだらけ。
長湯のジプシースマイルカフェは、まずロケーション、どーん。
こじゃれた見かけだけのカフェじゃなく、世界中を旅したシェフが、いろんな国の料理を、化学調味料無添加で作ってます。
グラスフェッドバター、岩塩、低温圧搾のオリーブオイルなど上質な素材同士を、いい水を使って調理。
田舎町に、和食以外がめずらしいから「洋物」中心に紹介したけど、老舗和食の友修さん、合鴨料理の史さん、地鶏料理専門の鳥やさん、予約が取れない居酒屋鷹丸など、いい店ほんとに多いです。
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ザーッと書いてみました。
個人的な意見中心ですが、竹田のこと、ちょっと見えたでしょうか。
まあ、よくわからないですよね!
町のことを、1つの記事で紹介するなんて無理ですよね~(笑)
でも、少しでも興味を持ってもらえたらぜひ遊びにきてください。
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私たちは「暮らす実験室 IKI」というシェアハウスをはじめました。
ショートステイ、宿泊もできるし
映画、音楽、ヨガと瞑想など、ちらりと寄って楽しめる集いも随時開催しています。
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なんでもないようで、どこか新鮮。
古くさいようで、古さの中に洗練がある。
竹田の魅力をきっと感じてもらえると思います。