独身者が「他人の子ども」と一緒に住むってどうな感じだと思いますか?
みんな「それはいいことだね」と言うけれど、実際のところ、どうなのか。
私たちが営んでいる、シェアハウス「暮らす実験室 IKI」ではまさに、その、独身者と子育て家庭の同居が行われています。
トータル1ヶ月くらい、このシェアハウスに滞在してくれている独身30歳のなおちゃんが「子どもと一緒に暮らす体験記」を書いてくれました。
大分県竹田市にある、築約50年の物件をリノベーションしてつくったシェアハウスです。メイン機能はシェアハウスですが、ゲストルームあり、イベントもするし、多分一階は何かのお店もします。
それぞれが、したい暮らしを探し、やってみる場になればいう思いを込めてこの名前がついています。
なおちゃん
では、スタートです。
「子どもと暮らすって、案外楽しいじゃないか」
30歳。未婚。
無論、子どもはいない。
高校卒業と同時に実家を離れ、県外の大学に進学。
大学卒業後は、IT会社へ就職。
その後日本国内・海外へと転勤を重ね、7年間の会社員生活に終止符。
今は暮らすように旅をしながら、次の生き方を妄想中。
これが私の大まかな歴史。
大学時代は、同世代の友人と遊ぶことが多かったし、
就職してからは、仕事柄年上の人との関わりが多かった。
子どもとの関わりはここ数年、友人たちのベビーラッシュで少しずつ増えたけど、
友人たちの話を聞く限り、子育てって大変そう、という印象を持つばかりだった。
暮らす実験室IKIには、2人の子どもがいる。
2歳と5歳の女の子。
子どもと一緒に暮らすなんて、今までの人生で一度もなくて、
新しいことが好きな私は「ええい、ままよ」と、
暮らす実験室IKIの暮らしに飛び込んだ。
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1日、2日、と暮らしを共にするうちに見えてきたことがある。
子どもと暮らすって、案外楽しいじゃないか、と。
今回は、子どもと暮らすことのメリットについて、私なりに感じたことを。
子どもの圧倒的素直さに学ぶ
食べたい時は食べたいと言い、食べたくない時は食べたくないと言う。
何かをしたい時はしたいと言い、したくない時はしたくないと言う。
一見とても単純なことのように聞こえる。
でも、自分の胸に手を当てて自らを振り返ると、
こう言った方が場が円滑に進むから、とか、
あの人に嫌われたくないから、とか
本心とは違った発言をしていることがある。
それはもう、多々、ある。
もちろん、「大人」になったからには、そういう配慮が必要な時もあるけど、
子どもの圧倒的素直さを見て、自分の本心に忠実であることの美しさを感じた。
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無責任な祖父母体験
自分の子どもではないがゆえの、「無責任さ」がある。
もちろん、怪我しないように、とか、笑顔でいてくれるように、とか
そういう想いや愛はあるけれど、とにかく子どものあどけなさや可愛さを
良いとこどりできる。
(オムツ交換はしないし、子どもたちが泣き出したらそっと自室に戻ったりする、無責任な同居人。笑)
これはプレママ体験を超えた、祖父母体験だと思う。
「なおちゃん、好きだよー」と突然告白されたり、
「抱っこして!」とせがまれたり、
彼女達の愛をたくさん受け取って、私もそれに負けじと彼女達に全力で向き合う。
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頼られることの喜び
彼女たちにはできないことがある。
例えば、高いものが取れない。高い階段は登れない。蓋が閉めれない。
そんな時に、彼女たちは遠慮なく私を頼る。
「手伝って!」「抱っこして!」「やって!」と。
私にとっては取るに足らないことでも、自分の行動で誰かが喜んでくれる。
それはとても嬉しくて幸せなこと。
私は私のできることを。
あなたはあなたのできることを。
助け合う、補い合う、ができる関係性は幸せだ。
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もちろん、子どもと暮らすって楽しいことばかりではない。
ご飯粒を身体中につけた上で抱っこをせがまれたり、
したいことができないと泣きわめいたり、
スープを床にぶちまけたり。
何もかもが予定通りにいかない。
でも、その予定を決めたのは子どもたちではなく、自分(大人)。
彼女たちが全身全霊を込めて今を生きている姿を見ると、
自分が立てた予定なんて、取るに足らないことのように思えてくる。
ましてや、私は親ではないので、自分のことに集中すべき時は、
自室にこもったり、外に出たりできる。
ある意味、セルフコントロールを実践するには絶好の環境だ。
ここまで書くと、「あー、子どもが好きなんだね!」という声が
聞こえてきそうだ。
でも、私はいつも「子どもが好き」という言葉は違和感を感じる。
だって誰か(大人)に恋をしたとしても、「大人が好き」とは言わないでしょう?
私は彼女たちが好きなのだ。
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正直子どもとの関わり方はいまだによくわからないし、
私の接し方が正しいなんて思わない。
でも同じ屋根の下で暮らすと、日ごとにお互いの心がどんどん溶けていって、
一緒に遊んだり笑ったりするのが楽しくて、
また明日、という言葉で1日が終わる。
大人とか子どもとか関係ない、あなたとわたしの関係性がここにある。
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というわけで、独身者が子どもと暮らすって、
とても面白い試みなんじゃないか、と思っている。
暮らす実験室IKIは、2人のキュートな女の子たちが暮らす素敵なシェアハウス。
ぜひ、2人に会いにきてくださいね。
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